ソロプレナー(小規模事業者)向けECサイト Ⅱ

ソロプレナー・小規模事業者向けのECサイトの構築方法について説明します。

ソロプレナー向けECサイトの要件

ソロプレナー(Solo-preneur)が必要とするECサイトの要件について具体的に説明します。

ソロプレナーや小規模事業主にとって、ECサイトはビジネスツールとして非常に重要な役割を果たします。しかし、システムの専門家ではないソロプレナーにとっては、どのような機能が必要であるかを洗い出すことは困難です。

そのため、参考サイトを見つけることが重要です。参考サイトは、自分がビジネスツールとして利用した際に、効果的な機能を備えていることが前提となります。つまり、ソロプレナーにとってのECサイトの機能要件は参考サイトと同等の機能ということになります。

前回のブログ『ソロプレナー向けECサイト Ⅰ』で述べたとおり、ソロプレナー向けECサイトには5つの特徴があります。(1)構築費用が低コスト、(2)簡単な設定と運営、(3)モバイルフレンドリーなデザイン、(4)マーケティングとプロモーション、(5)カスタマイズ性

機能要件と5つの特徴からソロプレナー向けECサイトの要件を以下にまとめます。

  1. 機能要件:参考サイトと同等の機能であること。場合によっては、参考サイトの機能に追加の機能が必要な場合もあります。その場合は、追加する機能をリスト化して要件として加えます。
  2. 低コスト:ビジネスよって、コスト感に違いがありますが、ECサイトに100万円以上のコストを投資できるソロプレナーは稀です。一般的には1~20万円ではないかと考えられます。さなげ山ドットコムでは、目標とするECサイトの初期投資を10万円以下と設定します。
  3. 運営の容易性:ソロプレナーは通常、限られた時間のため、セキュリティ対策も含めたECサイトの設定や運営を簡単かつ効率的に行える必要があります。ECサイトの運営で外部に有償で委託していては、せっかく低コストで構築した意味がなくなります。運営が容易で短時間で行えることが必要となります。
  4. モバイルフレンドリーなデザイン:この要件はソロプレナーに限ったものではありませんが、PCでしか利用できないECサイトではだめです。最近はモバイルデバイスからのアクセスが増えているため、ソロプレナーのECサイトはモバイルフレンドリーなデザインであることが必要です。
  5. マーケティングとプロモーション:ソロプレナーのECサイトでは、効果的なマーケティングとプロモーション活動が必要です。限られたリソースのため、ECサイトでマーケティングやプロモーションを行ってもらう必要があります。SNSやブログ、ニュースレターなどを活用できたり、SEO対策が容易にできることが必要です。
  6. カスタマイズ性:ソロプレナーのビジネスは試行錯誤が多いため、ビジネスモデルが変化していきます。そのため、変化するビジネスモデルや顧客ニーズに合わせてカスタマイズし、継続的に改善と最適化できることが必要となります。

ソロプレナー向けECサイトとしてはこの6つの要件をすべて満たす必要があります。

ソロプレナー向けECサイトの構築方法(1)

6つの要件を満たす構築方法として、WordPressを利用する方法がありますが、ここではWordPressが、なぜ、適しているのかについて説明します。

ECサイトの構築方法としては、いろいろな方法が考えられますが(詳細については参考ブログをご覧ください。)、前述した6つの要件を満たしながら構築する方法としてWordPressを利用してノーコードでECサイトを構築する方法が考えられます。

WordPressとは「世界で最も使われているホームページを作成するためのオープンソース」です(WordPressの詳細については参考ブログをご覧ください。)。オープンソースですから、無償で利用できるソフトウェアとなります。

WordPressを利用してノーコードでECサイトを構築する方法が、なぜ、6つの要件を満たせるかについて次に説明していきます。

  1. 機能要件:WordPressを利用すると、さまざまな参考サイトの機能をほぼすべてカバーすることができます。なぜなら、WordPressには数万もの機能追加プラグインが存在し、多くのECサイトでも広く利用されているからです。これらのプラグインを組み合わせることで、必要な機能を容易に追加することができます。
  2. 低コスト:WordPressを利用してECサイトを構築する際の費用内訳は以下の通りです。
    • ソフトの費用:WordPress自体は無償のソフトであり、費用はかかりません。プラグインには無償版と有償版がありますが、無償版でも必要な機能を網羅できる場合は費用はかかりません。有償版の場合でも、ソフトウェア開発に比べるとかなり低コストです。有償版を選ぶかどうかは、機能に対する投資対効果を考慮して判断する必要があります。
    • レンタルサーバの費用:ECサイトを公開するためには、専用のサーバーが必要です。一般的には、レンタルサーバの利用が一般的で、費用は概ね月額1,000円程度です。これにより、サイトのホスティングやドメインの設定が可能になります。
    • ソフトの設定およびコンテンツ作成の費用:自分で設定やコンテンツ作成を行う場合、費用は発生しません。ただし、忙しいソロプレナーや知識不足の場合、調査や実施に時間を要する可能性があります。そのため、エンジニアに支援を依頼することが現実的です。また、コンテンツの作成は運営後に自力で行う必要があるため、そのスキルも学ぶ必要があります。エンジニアのコストは一般的に時給単位で計算され、2,000円から5,000円程度が目安です。必要な時間はエンジニアのスキルやサイトの内容によって異なりますが、総費用は10万円以下を目指す場合、5万円前後が目安となります。

以上のように、WordPressを利用してECサイトを構築する際の費用は、ソフトの費用はほとんどかからず、レンタルサーバの費用は月額1,000円程度、ソフトの設定およびコンテンツ作成に関しては、エンジニアのサポートを利用する場合、総額で5万円前後が目安となります。  

  1. 運営の容易性:WordPressの開発方針では、ITの専門家以外の利用者も想定しています。そのため、操作が慣れれば直感的に利用できるようになります。実際、マイクロソフトのオフィスソフトを使えるスキルがあれば、WordPressを利用するのに十分です。サイトの運営も簡単に行えます。
    ソロプレナーにとって重要なのは、運営内容を必ずマニュアル化することです。なぜなら、サイト運営は毎日行わないため、操作方法を忘れる可能性があるからです。マニュアルを作成することで、操作手順や設定内容を確認することができます。これにより、常に正確な手順を把握し、運営をスムーズに行うことができます。
    要するに、WordPressはITの専門家以外の人でも使いやすく、マイクロソフトのオフィスソフトを扱えるスキルがあれば利用できます。ただし、サイトの運営においてはマニュアル化が重要であり、定期的に操作手順を確認することで運営を効率化することができます。
ECサイトの特長
  1. モバイルフレンドリーなデザイン:WordPressでは、コンテンツ作成時にPC、タブレット、モバイルの3つの表示モードが用意されており、特にモバイルモードではコンテンツの見た目をリアルタイムで確認することができます。さらに、コンテンツ作成時に使用するブロックによっては、PCとモバイルで表示内容を変更することもできます。
    この機能を利用すると、デバイスごとに最適化されたコンテンツを作成することができます。例えば、モバイルユーザーにとって重要な情報をハイライトしたり、画像やテキストのサイズを調整したりすることができます。
    要するに、WordPressの表示モードとブロックを活用することで、PC、タブレット、モバイルの各デバイスに適したコンテンツを作成できます。モバイルモードでコンテンツの見た目を確認しながら、ブロックの選択や設定を調整することで、モバイルユーザーにも見やすく使いやすいコンテンツを提供することができます。
    大切なのは、モバイルユーザーの体験を考えながら、コンテンツのレイアウトやデザインを最適化することです。WordPressの表示モードとブロックを活用して、モバイルにも見栄えの良いコンテンツを作成できます。
  2. マーケティングとプロモーション:WordPressでは、マーケティングやプロモーションに役立つ機能を追加するためのプラグインが利用できます。これにはSNS連携、メール発信、ブログ、SEOなどの機能が含まれます。ほとんどのプラグインは無償で提供されています。
    これらの機能を利用することで、自身のECサイトをより広く宣伝し、集客や顧客との関係構築に役立てることができます。たとえば、SNS連携機能を使って商品やサービスをシェアし、メール発信機能を活用してニュースレターやキャンペーン情報を配信することができます。また、ブログ機能を使えば、最新情報や有益なコンテンツを発信し、SEO対策を行うことで検索エンジンでの表示を向上させることも可能です。
    これらの機能の設定や使い方については、自身で調べることもできますし、専門のエンジニアの支援を受けることも可能です。自力で調べる場合は、WordPressの公式ドキュメントやオンラインのチュートリアル、コミュニティの情報を活用すると良いでしょう。また、エンジニアの支援を受ける場合は、専門家に相談しながら設定や使い方を学ぶことができます。
    要するに、WordPressではマーケティングやプロモーションに役立つ機能を追加するためのプラグインが利用できます。これらの機能の設定や使い方は自力で調べたり、専門のエンジニアの支援を受けたりすることができます。
  3. カスタマイズ性:サイトを運営していく中で、ビジネスの状況やニーズに応じてサイトを変更していくことが必要です。新しいコンテンツの追加や既存コンテンツの変更など、様々な作業が発生します。また、必要に応じて機能の追加や変更も行うことがあります。
    このような対応は、WordPressを利用することで容易に行うことができます。しかし、注意が必要なのは、WordPressやプラグインのソースコードを変更しないことです。ソースコードの変更はセキュリティや品質を損なう可能性があります。
    そのため、WordPressを利用してECサイトを構築する際には、ノーコードでの構築が重要です。つまり、既存のテンプレートやプラグインを活用して、必要な機能やデザインの変更を行うことで、要件を実現することができます。これにより、安全性と品質を担保しながら柔軟なサイトの改善を行うことが可能となります。要するに、WordPressを利用してECサイトを構築する場合、サイトの運営後にも柔軟に変更を加えることができます。ただし、ソースコードの変更は避け、既存のテンプレートやプラグインを活用してノーコードで対応することが重要です。これにより、要件の実現と同時にセキュリティと品質を保持することができます。

ソロプレナー向けECサイトの構築方法(2)

ここではWordPressのエンジニアに構築を依頼する際の準備事項を説明します。

ソロプレナーや小規模事業主がECサイトを構築する方法として『WordPressを利用してノーコードでECサイトを構築する方法』が現実的であると説明してきました。自作で構築する場合の具体的な構築手順については、過去のブログを参考にしていただければと思います。このブログはECサイトの中でもショッピングサイトに特化していますが参考にしてください。これ以外にもネット上にはいろいろな情報がありますのでうまく検索し探し出していく必要があります。

ITの専門家ではないソロプレナーや小規模事業主がWordPress、プラグインの設定、コンテンツの作成を最初から行うのは難しいので、WordPressの設定とコンテンツの作成をWordPressのエンジニアに依頼することとなりますが、どのような情報を準備しておく必要があるのかについて説明します。

  1. 参考サイト:自分がビジネスに合っているサイトを選びそのサイトを参考サイトとします。これにより、必要な機能が明確になり、利用するプラグインが決まります。また、それを参考にすることで自身のウェブサイトの要件や方向性を明確にすることができます。
  2. ページ構成:ウェブサイトの閲覧者にとって必要なページや配置を明確にすることは重要です。例えば、トップページ、商品やサービスの紹介ページ、お問い合わせページなど、ビジネスに応じた適切なページ構成を考えてください。ユーザーが必要な情報を迅速かつ直感的に見つけられるようにすることが目標です。
  3. ページレイアウト:各ページのレイアウトと各ページで表現したい内容を決めます。まずはラフに作るようにします。ページレイアウトは運用後も改善を続けることができるため、柔軟に調整していくことができます。
  4. 配色パターン:ウェブサイトの配色は、見栄えに大きな影響を与えます。キーカラーやカラーパレットを決め、それをヘッダー、フッター、背景、文字などにどのように使用するかを考えましょう。統一感のある配色はウェブサイトのイメージを一貫させ、プロフェッショナルな印象を与えることができます。
  5. ビジネスの情報:ウェブサイトにはビジネスに関する重要な情報が含まれます。ビジネスの概要、代表者の情報、ビジョンや理念、イメージ画像、商品やサービスの詳細などを用意してください。これによって、エンジニアは正確にビジネスの特徴や提供する価値を理解し、それをウェブサイトに反映させることができます。

これらの情報を準備しておくことで、WordPressのエンジニアとのコミュニケーションがスムーズになり、より効果的なウェブサイトの設定とコンテンツ作成が可能となります。

まとめ

ソロプレナー向けECサイト Ⅱのまとめです。

まとめ
  1. ソロプレナーや小規模事業主がECサイトを構築する際の6つの要件について説明しました。
    • 機能要件:参考サイトと同等の機能であること。
    • 低コスト:目標とするところは10万円以下。
    • 運営の容易性:運営が容易で短時間で行えること
    • モバイルフレンドリーなデザイン
    • マーケティングとプロモーション:SNSやブログ、ニュースレターなどを活用できたり、SEO対策が容易にできること
    • カスタマイズ性:継続的に改善と最適化できること
  2. WordPressでのECサイト構築では、6つの要件を満たせることについて説明しました。
  3. ソロプレナーや小規模事業主がWordPressのエンジニアにECサイトの構築を依頼する際の準備内容について説明しました。
    • 参考サイト
    • ページ構成
    • ページレイアウト
    • 配色パターン
    • ビジネスの情報

次回は、具体的にソロプレナー向けのECサイトの運営方法について説明していきます。

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