はじめに

2021年7月にリリースされたWordPress 5.8では投稿テンプレート機能が新たにリリースされました。この機能は、WordPressが目指しているFull Site Editing(FSE)の中心的な機能ですので、概念を理解することで、ホームページ作成をさらに簡単にできると思います。

本稿では、この機能を理解するため、概念と簡単なサンプルで使い方を解説します。

機能の概念

テンプレートの編集とは?

図1 テンプレートのイメージ
  • ホームページの各ページは、上の図1のページイメージで示したように、ブロック構造になっています。これは固定ページも投稿ページも同じです。
  • WordPress5.7のGutenberg(ページエディタ)では、赤色部分の投稿ページ部分だけを編集できましたが、青色部分のブロックは編集できませんでした。これら青色部分は、テーマやプラグインによって、一定の設定変更が出きました。
  • テンプレートとは、上の図1の青色部分となります。テンプレートもブロック構造となっていますので、これまでページ編集していたように、Gutenbergで編集できるようになりました。

投稿テンプレートの編集機能

  • 投稿テンプレートの編集機能説明について、WordPress.orgのブログから抜粋します。

投稿テンプレートの編集

ブロックテーマ、またはこの機能にオプトインしたテーマを有効にするだけで、使い慣れたブロックエディターでコンテンツを格納するテンプレートを編集することができます。テンプレートの編集と投稿やページの編集という工程をすべて、慣れ親しんだブロックエディターを使いながら切り替えて行うことができます。互換性のあるテーマには、20種類以上の新しいブロックが用意されています。この機能の詳細と実際に試してみる方法については、リリースノートをご覧ください。

WordPress.orgが発信したWordPress 5.8の説明の抜粋
  • まずこの機能はある限られたテーマ、つまり、ブロックテーマ、もしくは、この機能に参加したテーマで利用できます。ですから、すべてのテーマで利用できるわけではありません。利用できるテーマを選ぶ必要があります。
  • この機能は固定ページと投稿ページの両方で利用できるのですが、WordPress.orgでは投稿ページのみの説明になっています。つまり、固定ページでの利用は、現時点ではあまり想定していないようです。私の個人的な意見では、固定ページでも、コメントなどの有無を分けたい場合は、利用しても問題なという認識です。
図2 テンプレートの編集イメージ
図3 投稿テンプレートと再利用ブロックの違い
  • この機能では、上の図2のようにテンプレートの編集とページの編集をGutenbergを利用して連続で行えます。
  • 投稿テンプレート機能を利用しているときは、上の図3の投稿ページ部分は編集できません。この赤い部分は通常のGutenbergにより編集します。さらに、投稿ページ部分をフォーマット化したい場合は、『再利用ブロック』機能を利用します。

テンプレートの編集ができると何がよいのか?

  • テンプレートの編集は、投稿ページ以外の部分となります。 具体的にはヘッダー部分やフッター部分になります。これらの部分をページによって見え方を変えることが可能となりました。
  • この機能により、投稿専用のヘッダーやフッターを作れます。また、コメントの有無もページごとに指定できます。アイキャッチ画像の表示もページごとに決められます。あらゆるブロックが追加可能なのでページごとに見え方を大きく変えることが可能となります。

具体的な利用例

投稿テンプレートの使い方を具体的に動画で説明します。

投稿テンプレートを利用する場合の注意点は以下の通りです。

  • 投稿テンプレートの編集機能は限られたテーマでのみ利用できます。(今回はBlockbaseを利用)
  • 投稿テンプレートを利用する場合、Gutenbergプラグインの導入が必要です。
  • テンプレート名は英数字になります。日本語を利用するとうまく保存できないトラブルが発生します。
  • この機能は開発途上ですので、APIが変わる可能性があります。そのため、この機能を利用したプログラミングによる機能追加は注意が必要となります。

まとめ

  • WordPress5.8の新機能である投稿テンプレートの編集機能について操作方法と利用上の注意点を説明しました。まだ、開発途上の機能であるため、機能の進化を注視する必要があります。
  • この機能により、投稿独自のテンプレートが作成でき、ページごとに見え方を変更できます。今後使われ方もいろいろ工夫されてくると思われます。
  • また、この機能の登場により、Gutenbergの機能も強化されています。ヘッダーやフッターの編集機能がありますので、これからは独自のヘッダーやフッターを作成できることが可能となっています。

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