この講座では、小規模のECサイトをWordPressを使って作成する方法について説明します。ECサイトは、これまでのブログや単純なビジネスサイトに比べると、機能は格段に複雑になります。さらに、そのサイトを使う業務量も格段に増えます。
WordPressではプラグインを追加することで、ECサイトが作成できますが、機能が多く複雑なため、作成が難しくなります。そこで、最初は実現したいビジネスモデルに対して、機能を厳選し最小限にすることが実現性を高めます。
今回は前段として、ECサイトについて説明します。
ECサイトで何ができるの?
- ECサイトって何?
- ECサイトのECとはElectronic Commerceの略語で電子商取引という意味です。ですから、電子的に商取引するWEBサイトはすべてECサイトとなるのですが、現在ではネットショッピングをするサイトをECサイトというのが一般的になっています。例えば、楽天、ユニクロなどの大きなショッピングサイトから、個人でモノを売っている小さなサイトまでをECサイトと呼びます。つまり、ECサイト=ネットショッピングサイトとなります。
- ECサイトにはAmazonや楽天などのモール型のものとユニクロのように単独店舗型のものがあります。このブログで紹介するのは、個人レベルで行う単独店舗型のECサイトについて説明します。
- 通常の小売店では、商品が並べてあり、顧客はそれをピックアップしてレジで支払いをして、顧客が商品を持ち帰ります。しかし、ECサイトでは、商品をサイトで見て商品を選びますが、支払いや商品の運送は別のサービスを利用します。
- ECサイトは24時間どこでもショッピングができますが、すぐに入手ができないのと商品を判断するための情報に本物が利用できない点があります。現在は宅配サービスが進化して比較的数日で現物が入手できます。本物で判断できないため、写真や説明内容を充実させる必要があります。必要であれば動画による説明もいいかと思います。この部分はECサイトではなくコンテンツの問題となりますのでECサイト所有者の能力が問われる部分となります。以下にECサイトと小売店舗の顧客行為の比較を示します。
- 何故、個人レベルのECサイトなの?
- ECサイトが生まれて四半世紀が過ぎましたが、この間、それを支えるIT技術やサービスなども進化して、ECサイトも多様化し、洗練されてきました。
- ECサイトの利点は今まで言われてきたように、物理的な店舗より投資が少ない、いつでも、どこでも、だれでもショッピングができるなどですが、個人が立ち上げるにはECサイト構築や決済・配送サービス、サイトの運営に課題がありました。
- これらの課題もIT技術の進化とITサービス環境の進化により、ハードルが低くなってきました。現在ではほとんど費用をかけずにECサイトを構築することが可能となっています。以下にECサイトの利点と課題対応について示します。
- ECサイトのプロセスと機能
- ECサイトを利用するときの基本的なプロセスを以下に示します。ECサイトは顧客サイドのプロセスとビジネスサイドのプロセスに分かれます。さらに、決済サービスと配送サービスは外部サービスをECサイトに取り込みます。例えば、決済サービスであればPayPalやLine Payなどのサービスを取り込みますし、配送サービスはヤマトや佐川のサービスを利用します。
- ECサイトを利用するときの基本的なプロセスを以下に示します。ECサイトは顧客サイドのプロセスとビジネスサイドのプロセスに分かれます。さらに、決済サービスと配送サービスは外部サービスをECサイトに取り込みます。例えば、決済サービスであればPayPalやLine Payなどのサービスを取り込みますし、配送サービスはヤマトや佐川のサービスを利用します。
- 基本的なプロセスに必要な機能を以下に示します。ECサイトは売買する商品、付加したいサービス、売買慣行などにより、さらに、機能が必要になるかもしれません。また、セキュリティやコンテンツ作成などWEBサイトとしての基本機能は含みません。WordPressで作成する場合やASP(Application Service Provider)でECサイトのサービスを利用する場合は、WEBサイトの基本機能が含まれており、検討する必要はありません。
どうやってECサイトを作るの?
- ECサイトの作り方
- ECサイトの作り方は、ゼロベースから作るものから、低料金で専用のECサイトが利用できるサービスまで、いろいろなやり方があります。
- 個人ビジネスでECサイトを立ち上げる場合、投資には限界がありますので、低料金で始められるASP(Application Service Provider)を利用するケースとWordPressで自力でECサイトを作るケースの2ケースが考えられます。
- ASPでは利用制限が発生しますが、BaseやStores.jpのように本格的なECサイトが利用できるサービスまります。
- WordPressで作成する場合は、利用制限がなく、自分独自のECサイトがレンタルサーバの費用だけで実現できます。
- WordPressでECサイトを策せする場合、ECサイト用のプラグインが必要となります。
- WordPress本体は汎用性を持たせるため、必要最低限の機能しか持っておらず、WEBサイトを作成する場合、必ずプラグイン(機能追加ソフト)が必要になります。
- ブログサイトや単純なビジネスサイトのように、機能の少ないサイトは、WordPressとプラグインの設定も比較的単純なので、容易に作成できます。
- しかし、ECサイトの場合は高機能のプラグインが必要となり、設定が複雑となります。
- WordPressのECサイト用プラグインもいろいろな種類があります。最もメジャーなものがWooCommerceというプラグインです。これ以外にも日本製のWelcartなどプラグインがあります。プラグインの選択は、設定が複雑なのでインターネット上で多くの情報があるものや設定の支援が得けられるものを選びます。この講座では、最も実績の多いWooCommerceを利用してECサイトを作ります。
- ECサイトの作り方は、ゼロベースから作るものから、低料金で専用のECサイトが利用できるサービスまで、いろいろなやり方があります。
- WooCommerceとは?
- WooCommerceはWordPressのECサイト用プラグインです。非常に高機能のプラグインで、さらに、500以上の機能拡張があります。機能拡張とはWooCommerceのプラグインで無償のものから有償のものまであります。
- WooCommerceは元々ヨーロッパで開発されましたが、2015年からワールドワイドの分散型企業のAutomatic社で開発されています。WooCommerce以外もメジャーなWordPressのプラグインやサービスを手掛けています。日本人も数名参画しています。
- WooCommerceとWordPressのシステムイメージを以下に示します。Woo Commerceは高機能であるため、テーマの相性が発生しますので、推奨テーマ、もしくは実績のあるテーマを利用します。また、WordPressやWEB環境のバージョンも指定したものにしておくことが重要です。
- ECサイト作成の課題について
- WordPressでWooCommerceを利用したECサイトを作る際の課題と対策について以下に示します。課題1については、WordPressで簡単なWEBサイトを作ればよく理解できます。課題2から4までを今回のシリーズで説明していきます。
まとめ
- 今日ではIT技術やITサービス環境の進化により、ネットショッピングを行えるサイト、いわゆるECサイトを個人で作成できるようになってきました。今回は、ECサイトのプロセスと基本的な機能について説明しました。
- さらに、個人でECサイトの作る方法について、概念を説明しました。
- WordPressを利用してECサイトを作成する場合の課題と対策について説明しました。
次回から基本的なECサイトの作り方の詳細について説明していきますのでご期待ください。
本講座では極力簡単に説明していきますが、それでも、わかりにくい点やご意見があれば、記事下のコメント欄、もしくはContactメールでお知らせください。皆さんと一緒にこのコンテンツを作っていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
コメントを残す